仔フクロウさんと素敵な男性に出愛ったしあわせな話。

こんにちは!

はぴゆるの森のきょんです٩( ᐛ )و

 

つい先日、旅先で夕方18時前後、

まぁちょっと山とは言え

普通に交通量もある県道を

愛車berryちゃんと走ってたら、

車道の真ん中(中央線上)にモフモフしたものがある。

 

ん???

タヌキ???

いや、猫?

 

いえいえ!

なんと!!

 

berryちゃんのヘッドライトが照らし出した

そのモフモフは

フクロウさんだと分かった!

 

フ、フクロォ〜???

 

動物園以外で

生フクロウ初めて見た!!

 

それがこちらを向いて

可愛くチョコんと鎮座しておられる!!

 

怪我してる風でもなく、ただキョトンと座っておられる!

 

ああ!

 

直ぐにピンと来た!

これはいつかの地元県道でのタヌキ君もそうだった様に

車の勢いに驚いてビックリ腰抜け状態なのでは?と。

だが

ここでこんなにチョコんされてては

いつ車に轢かれて

ぺシャンしてしまうか知れない!!

 

兎に角

道の中央線から

路肩にでも移動させてあげねば!!

 

そこでわたしはハザードを点滅させ

少し先で一旦ゆっくり止まり

静かにバックで近づく。

 

こうすれば

フクロウさんが正氣を取り戻し

驚いて道端へ動くかも知れない。

 

後続車も対向車もいないのを確認しつつ

ゆっくりゆっくりバックして

フクロウさんのほんの近く迄来た。

 

が、一向に動く氣配は無い。

 

「どうしたの〜???」

車から降りて聲を掛けるも

フクロウさん微動だにしない。

 

そうこうしてたら

向こうの方から対向車が来るのが見えた。

 

わたしは一旦車内へと戻った。

 

先頭はどうやら公共のバス。

 

わたしがハザード上げて

フクロウさんをガードする様に

片側車線をデーンと占拠してるので

 

何があったか???的に

静かに静かに横を通る。

 

運転手さんは窓を開けてフクロウさんに氣付いたが

ゆっくりそのまま静かにスルー。

 

ま、そりゃそう。

 

次の車も次の車もゆるゆるスルー。

 

3台目の軽自動車が

窓を開けてフクロウを見て

ハザードを上げて止まり掛けたが

後続車がまだ数台いた為か

また走り出してしまった。

 

わたしはハザードを上げたまま

その車の列が過ぎるのを待った。

 

けれど、心では誰か停まってくれないか?!

と想っていた。

 

だってだって

フクロウさんなんて

触った事ないし

このままどうすればいいのか

わからないんだもの〜!汗

 

すると、最後尾の普通車が

ハザードを上げて止まった!!

 

そして車から40代くらいの誠実そうな男性が降りて来て

フクロウさんに近付き乍ら

優しく話し掛けている。

 

わたしも車を降りてそちらへ。

 

その方はフクロウさんに

「どうしたの?大丈夫だよ」

と話し掛けたと想うと

フクロウさんをサッと抱き上げた。

 

上手に両羽根を両手でスッポリ包み込む様に

器用に慣れた手付きで。

 

フクロウさんは大人しくされるがままに

道端の枯れ草の山の上にチョコんと置かれて

そのまま身動きもしない。

 

わたし「凄い!!慣れてるんですね!」

男性「いいえ、初めてです」

 

ひええええ!!もっと凄いーー!!

 

わたし「フクロウですかね」

男性「そうでしょうね。怪我はしてない様ですね。」

わたし「そうですね。」

男性「連れて帰っても良いけれど、

野生だから人間の匂いが付くとダメですもんね

 

その男性は通勤で毎日この道を通るそうだが

こんなこと初めてだそう。

 

「わたしは旅の途中なんで連れて行けないのです」

わたしが旅の人だと知ると

彼は余計に連れて帰るか迷っている様子だった。

 

その内彼が

「子どものフクロウだ!!」と、氣付いた。

 

なるほど、

大人フクロウくらいの大きさにも見えるが

羽の生毛的な感じは未だ幼さも感じさせる。

 

そして彼は一層

連れて帰るか迷いながらも

再び仔フクロウさんを抱き上げた。

 

その瞬間

「痛ててて!」彼が聲を上げた。

 

今度は仔フクロウさんが

彼の指にしがみついて

どうやら爪が立ったらしい。

 

彼はどうにか仔フクロウさんを宥めて

再び枯れ草の上に戻した。

 

「自分の力で生きてゆくでしょう!」

と、わたしは仔フクロウさんからちょっと離れ乍ら

彼に聲を掛けたのだけれど

彼は未だ名残惜しそうだった。

 

そして再び彼が仔フクロウさんを抱き上げた瞬間

仔フクロウさんが又彼の手に爪を立てた。

 

彼は痛がって

仔フクロウさんを地面にそっと下ろした。

 

次の瞬間

仔フクロウさんは大きく翼を広げて

サーーーーっと飛び立った。

夕方とは言え

とっくに日も暮れている為、

直ぐに仔フクロウの姿は夕闇に見えなくなった。

 

また道路に降りていないか???

 

わたしたちは目を凝らして道を見る。

わたしの車の進行方向へ飛んで行ったので

berryちゃんのヘッドライトで道を照らして見るも

どうやら路上には降りていない様だ。

 

彼も車をUターンさせて

仔フクロウさんの飛んでった方へ向きを変える。

 

遥か向こうから来る対向車のライトで照らされる路上にも

仔フクロウさんの姿は見えなかった。

 

「大丈夫みたいですね!!」

「無事森へ帰ったみたいですね!」

 

そう口々に言って安堵する。

 

男性「フクロウは福が着くと言いますね!」

わたし「ホントだ〜縁起が良いですね!」

男性「良い旅を!」

わたし「ありがとうございました!」

 

わたしは車に乗り込むと

軽くプッとクラクションを鳴らし

その場を離れた。

 

彼は車に乗っても未だ

仔フクロウさんの行方を見守る様に

ライトを照らしたまま

ずっとそこに停車していた。

 

わたしはバックミラーで

遠退く彼のヘッドライトと

進行方向に仔フクロウさんが居ないことを

交互に確認しながら暫く走り

 

やがて何事も無かったかの様に

次の目的地へ氣持ちを向けた。

 

けれど、心はジンジン痺れる様だった。

 

なんて素晴らしい出愛だろう!!

なんて素晴らしい人だろう!!

仔フクロウさんありがとう!!

名前も素性も知らない者同士が

仔フクロウさんの命を大切に想って

一生懸命意識を合わせた

素晴らしい体験だった。

 

人生のほんの一瞬の

ちっぽけな出来事でしかないかも知れないけれど

仔フクロウさんに向けるあたたかな想いは

きっと同じだったと想う。

 

堪らなく慈愛だった。

 

仔フクロウさんは野生に帰って行った。

 

名前も知らない素晴らしい人が

わたしの現実に現れた!!

なんて素晴らしい体験だろう!!

 

敬意が湧くなぁ〜

感謝だなぁ〜

愛だなぁ〜

 

じんわりしあわせが湧いた。

 

執着とかでは無いけれど

また何処かで逢える氣がする。

 

彼にも

フクロウさんにも。

 

肉体持って

逢えなかったとしても

繋がっている。

 

ありがとう。

ありがとう。

ありがとう。

 

皆んな皆んな愛〜

 

※画像はイメージ(フリー素材)です。